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カナダ・オンタリオ州EV用電池材料拠点、正極材・前駆体生産を拡大

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ユミコアは、北米の電気自動車(EV)用電池市場に対応するため、オンタリオ州ロイヤリストに35GWh相当の電池材料生産工場の建設を進めています。ユミコアは、北米のEVサプライチェーンとEV用電池のエコシステムを強化するためにこの工場が重要な役割を果たすと認識しており、このプロジェクトに対してカナダ政府とオンタリオ州政府から多額の財政支援を受ける予定です。

 社長のマティアス・ミードライヒは次の通りコメントしております。「ユミコアのカナダへの投資は、地域に根ざした持続可能なEV用電池材料のバリューチェーンによる真にグローバルな生産拠点の構築が最終段階に入ったことを意味しています。ユミコアの地域ごとに統合されたバッテリー・バリュー・チェーンはすでにヨーロッパとアジアで構築されています。それにより、クリーンな電動モビリティへの急速な転換期においても、世界中のお客様に脱炭素化されたバッテリー材料を安定的に供給することが出来ています。」

 ユミコアの生産施設は二次電池の性能にとって最も重要な要素である前駆体(pCAM)とCAMの生産を組み合わせることで、天然資源からEVまでの、北米のEV電池バリューチェーンのミッシングリンクを完成させます。また、この工場は最先端のハイニッケル技術を用いた正極材を生産するための設備を完備しており、マンガンを多く含むHLMや固体電池など、将来のバッテリーケミストリーにも対応できるよう準備されています。

この投資は、ユミコアが以前に発表した計画の一部であり、2026年までの12億7,000万ユーロ(返済不要の資本費補助金控除後で6億9,000万ユーロ)にのぼります。

エンジニアリングと許認可プロセスは現在進行中で、ユミコアは今年の後半に141ヘクタール(350エーカー)の土地で建設を開始する予定です。工場は2025年末に試運転を予定し、2026年から生産が開始されます。

カナダ、そしてオンタリオ州は、ユミコアが北米で電池材料の持続可能なサプライチェーンを確立するために必要な条件をすべて備えています。キングストンから約25km(15マイル)に位置するロイヤリストの工場は、カナダの自動車技術の集積地の中心となります。この立地は、顧客との近接性、熟練した労働力、主要インフラ、再生可能エネルギーへのアクセスといった重要な利点を兼ね備えているのです。

ユミコアは、2035年までにスコープ1と2の温室効果ガス排出量をカーボンニュートラルにするという目標の一環として、同工場の生産は再生可能エネルギーにより賄われます。

 記事の原文(英語)はこちらからご覧いただけます。

Umicore builds EV battery material plant in Canada | Umicore